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6月 8月

【ニューアイテム】 7月1日(月)

(6月30日のつづき)

ライブの音を記録しておきたいので、手軽に録音できる機械と、マイクを買った。きのうスタジオに行く前に買った。買うべきかどうか何週間も悩んでいたのだが、やっぱり必要だと判断した。
そしてきのう、スタジオで練習をしながら録音してみた。まあまあいい音で録れるようだった。
こいつには、ライブ当日に活躍してもらう。


SONY RECORDING MD WALKMAN MZ-R909
SONY ステレオマイクロフォン ECM-MS907

(7月3日につづく)


【5割】 7月2日(火)

(6月22日のつづき)

ワールドカップサッカーが終わった。
各試合のおれの応援チームおよび試合結果は、次のとおり。決勝トーナメント16試合のうち半数は、応援していたチームが勝った。夢中で応援した甲斐があった。
非常におもしろかった。4年後も今回のように気持ちを高ぶらせたいもんだ。

ドイツvsパラグアイ  応援:パラグアイ  勝者:ドイツ
デンマークvsイングランド  応援:デンマーク  勝者:イングランド
スウェーデンvsセネガル  応援:セネガル  勝者:セネガル
スペインvsアイルランド  応援:アイルランド  勝者:スペイン
メキシコvsアメリカ  応援:アメリカ  勝者:アメリカ
ブラジルvsベルギー  応援:ブラジル  勝者:ブラジル
日本vsトルコ  応援:日本  勝者:トルコ
韓国vsイタリア  応援:イタリア  勝者:韓国
イングランドvsブラジル  応援:ブラジル  勝者:ブラジル
ドイツvsアメリカ  応援:アメリカ  勝者;ドイツ
スペインvs韓国  応援:スペイン  勝者:韓国
セネガルvsトルコ  応援:セネガル  勝者:トルコ
ドイツvs韓国  応援:ドイツ  勝者:ドイツ
ブラジルvsトルコ  応援:ブラジル  勝者:ブラジル
韓国vsトルコ  応援:トルコ  勝者:トルコ
ドイツvsブラジル  応援:ブラジル  勝者:ブラジル


【さびしい2時間】 7月3日(火)

(6月30日のつづき)

この前の日曜日にバンドメンバーが集まっての最終リハーサルを終え、今週はメンバーそれぞれが個人練習をする期間となった。おれはドラマーなので、個人練習をするといっても自宅ではなかなかできない。そんなわけで、きょうは仕事を早目に切り上げ、帰り道にあるスタジオに寄り、ひとりで2時間練習をした。
ひとりでスタジオで黙々とドラムをたたくのはさびしい。1時間もやるとさびしくてさびしくてやめちゃいたい気持ちも出てくるが、そうもいかない。根性を出して2時間みっちりたたきまくった。特に、今回初挑戦の曲を何度も何度も繰り返しやった。
本番のステージに立ったら、緊張と興奮で頭が真っ白になる。頭が真っ白になっても演奏をやり遂げるためには、パターンを頭ではなく体で覚えるしかないのだ。それには、繰り返しの練習、それしかない。
2時間練習しても、ステージをこなす自信はまだ不十分のような気持ちだった。そんな不安を残しつつスタジオを後にした。
本番は土曜日。金曜日は仕事は休みをもらった。金曜日にもう一度個人練習ができるといいのだが、本番前日はなにかとやることがありそうで、練習時間がとれるかどうかはわからない。

(7月5日につづく)


【パニック・ルーム】 7月4日(木)

こないだの日曜日、映画「パニック・ルーム」を観た。主演はジョディ・フォスターだが、撮りはじめは二コール・キッドマンだったらしい。二コールが怪我して、主演が交代したのこと。
この作品にはわりと期待していたのだが、たいしたことなかった。ま、二コールがやってもたいしたことない映画になったんだろう。
このまえの「アザーズ」といい、今回の「パニック・ルーム」といい、期待したほどの感激が得られず、ちょっと不満。お金かけて時間かけて観に行くんだから、感激して帰途につきたいのだが。


全体を通して暗い色の作品だった。


【ライブ前日】 7月5日(金)

(7月3日のつづき)

あらかじめ申請して、きょうは有給休暇をもらった。
あしたは妹Sの結婚式。そしてパーティーでイレイザーのライブ。ハードな一日になりそうなので少しでもエネルギーを蓄えておきたいのと、こまごまとした準備があった。
以下のようなことをして、翌日に備えた。

  • 預金の引き出し
  • デジタルカメラやMDウォークマンの動作チェック、バッテリーの充電
  • 礼服や靴の手入れ
  • 2次会で着る服の購入
  • 車の給油
  • 楽器や着替え他、荷物をを車に積み込み
  • 明日の道順確認
  • 2次会ライブのMC内容を熟慮
  • 新郎から急遽依頼された曲のコーラス部分研究
  • 鼻毛のお手入れ、耳そうじ

このほかに、スタジオで個人練習をすることも計画していたが、時間が作れなかった。

きょうまで、やれることはすべてやったと思う。
あしたが最高の一日になりますように。

(7月6日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その1】 7月6日(土)

(7月5日のつづき)

きょうはイレイザーのライブ本番!!
じゃなくって、ライブはおまけ。きょうのメインイベントは、おれの妹Sと、だんなさんTの結婚式である。

週間予報では週末は雨とのことだった。その予報は1週間前からずっと変わらずにきていて、大事なイベントの日だから降ってほしくないなあ、せめて曇りになってくれーと祈っていたんだけど、きのう急に予報が変わった。で、きょうは雨は降らなかった。太陽も照って、すごく暑い日になった。よかった!

きょうの予定はこんなかんじ。ハードスケジュールだ。
11時 親族紹介・写真撮影
12時 結婚式
13時〜15時半 披露宴
18時〜20時半 2次会

結婚式と披露宴の会場はホテルリッチ横浜
おれのきょうの最初の役目は、朝、ブーケや鉢植えなどの花たちを丸の内の花屋さんまで行って受け取って横浜に届け、新婦の準備に間に合わせること。重要な任務である。緊張が走る。
さすがのおれもきょうは寝坊をすることなく予定通りの7時15分に東村山を出発、丸の内を目指した。うちを出る直前にインターネットで道路交通情報を確認、何種類かある丸の内への道順のうち、比較的スムーズに向かえそうなひとつを選んだ。といってもこれはたった今のこの瞬間の情報であり、道路状況は刻一刻変化する。いつどこで事故渋滞が発生するかわからない。ようするに道を選ぶのは賭けみたいなもんだ。

ひとつも忘れ物をしないように、きのう持ち物リストをつくり、今朝も何度も確認したから問題なし! などと考えながら運転してるとき、あっ!! おれ薬もったっけ? と心配になり、信号で止まるたびにバッグの中をごそごそしたが、見つからなかった。急に不安になった。最近のおれは、ここの日記にも何度か書いてるけど、緊張をやわらげる薬のお世話になっていて、あれがあるから緊張や不安でおかしくなりそうになってもなんとか生活できている。きょうのような緊張の連続の日に薬がないってのは、かなりやばい! といっても今から引き返していては遅刻だ! どうしよう! すげーどきどきした。結局、緊急事態用に数回分の薬を入れてバッグにひそませておいたケースが見つかったので、きょう一日はなんとかなる、と自分に言い聞かせて落ち着きをとりもどした。でも実はハードスケジュールはあしたいっぱい続くのだ。あしたは実家に集まる親戚の対応をしないといけない。そんななんでもないことも、元気のない今のおれにとってはかなりのストレス。だいじょうぶかな。まあ、きょうの予定さえこなせばあしたは薬なしでもなんとかなるさ、ぶったおれたっていいやと思うことにした。
(後日談)おれはちゃんと薬をバッグに入れていた。車内でごそごそ探していたときに「これは、デジカメのバッテリーなどが入っている袋!」と思い込んでいたその袋こそが、薬袋だったんだ! きのうまで使っていた茶封筒がボロボロになったため、ゆうべ、ヨドバシカメラの青いビニール袋にチェンジしたんだった。自分の馬鹿さ加減に気づいたのは、翌日の夜遅くだった。超バカ。

道路はところどころ混雑していたが、だいたい思い通りに進んで、花屋さんには、約束の時刻ぴったり、8時50分に到着できた。
この花屋さんはおれの知り合いで、これまでに何度か彼女の作品を見たが、どれもかっこよく、かつかわいい出来だった。そんなわけで、妹Sがブーケをどこに頼もうかと悩んでいたときに、おれは迷わずこの職人さんを紹介したのだった。
妹Sと花屋さんは先日一度会って打ち合わせをしており、希望通りのものができあがっているはずだった。後で花屋さんに聞いたら、今回のはプレッシャーを感じて息を止めながら作ったと言っていた。何にプレッシャーを感じてたんだろう。しょうもないもん作ったら承知せんぞなどと言った覚えはない。気楽に作ってくれてよかったのに。ほんとうにどうもありがとう。おかげさまで花嫁がすごくひきたったし、花嫁自身もすごく喜んでたよ。両親へのプレゼントの鉢植えも、すごくきれいだった。ぬいぐるみがちょこんと乗っててかわいかった。

横浜への道のりは、渋滞なしで順調だった。
乱暴な運転をして花がだいなしにならないように気をつけながら、また、新郎新婦と電話で連絡を取り合いながら、会場へ向かった。そして、約束の10時きっかりに、ブツをお届けすることができた。おれの最初の任務完了。おつかれさん。

花嫁がおめかししてるところに行ってじろじろ見たりちゃかしたり写真をとったりしたかったのに、花を手渡すなり係の人に追っ払われたおれは、親族控え室が使えるようになる11時までひまになった。家族も11時を目指して移動しているようだった。おれ、ひとりぼっち。
そうそう、2次会のイレイザーライブのMC原稿をきのうつくっておく予定だったのに、ばたばたしていて書けなかったんだ。今こそそれに取りかかるチャンスではないか! とロビーで一服しながら紙を広げて、書き物を始めるおれ。半分ほど書いたところで、妹Mからメールが入った。埼玉の叔父叔母がもうホテルに到着して時間をもてあましているらしいので相手をしろとのこと。ホテル内を上に下に歩き回ってさがしたが、めぐりあえなかった。携帯電話も通じない。いったいどうなってんだ! 妹Mからの2通目のメールは、前日からこのホテルに宿泊している旭川の伯父伯母の部屋番号。どれどれどんな様子かなとその部屋に行って、おしゃべりをした。そしてそこからしつこく電話をして、埼玉の叔父叔母とも連絡が取れた。

11時が近づいた。集合場所に行くと、親族が集まっていた。

(7月7日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その2】 7月7日(日)

(7月6日のつづき)

きのうの日記はまだつづきます。今、7月6日11時。

親族控え室に行った。妹Sが登場した。今までやったことのないようなきっちりとした化粧をして、ドレスを着て、かわいい花嫁さんになっていた。おしゃべりをしたり写真をとったりして盛り上がっていたら、集合写真を撮りますと呼ばれた。

写真屋さんの言うとおりにきれいに並んで、何枚も写真を撮ってもらった。新郎側の親族に、2歳か3歳の男の子がいた。ちびっこは写真を撮ると言われたってそう簡単にはカメラの方を向かない。写真屋さんはすかさずどこからかおもちゃのタンバリンを取り出し「はいぼくーこっち向いてー」パンパンパンパン! とやった。その早わざといいアイテムを取り出す絶妙のタイミングといい、あたかも親分がたばこをくわえた瞬間にさっとライターに火をつける子分のような、プロのテクニックだった。そのテクニックに驚くとともに、直径10センチほどのタンバリンのちゃちさがおかしくて、おれは「なんだあのタンバリンは」とぼそっとつぶやいた。おれは新婦のうしろに立っていて、おれとなりには妹Mがいた。おれのそのつぶやきをきいてしまった妹たちは、吹き出すのをこらえるのに苦労したらしい。記念写真は、きっと変な顔で写ってるよ。ざまあみろー。

その後の親族紹介は滞りなくおわった。
12時からの結婚式も問題なくとり行われた。

披露宴開始までは待ち時間。飲み物やおつまみが出た。
おれはその時間を使って、2次会の幹事のかたと軽く打ち合わせをしておいた。
酒をあまり飲まない母が「ふらふらする。これお酒入ってたのかな」などと言い出した。透明な液体で、ライムの輪切りが入っていた。見りゃわかるだろ酒だよ! 「のど渇いてたから一気に飲み干しちゃった」だって。まあ、その後具合が悪くなることもなかったようだからよかった。
13時になって入場開始の案内がされた。札幌の伯父は「あーよっぱらった。たかまさの顔がゆがんで見えるー」もうできあがってら。かわいがってたおれたち3人の甥、姪ときたら、いい歳になるのに結婚の話がなく、ことあるごとに早く結婚しろと言われてつづけてきたが、きょうやっと1人目がめでたく結婚する。よっぽどうれしかったんだろうな。もたもたしててごめんねおじさん。

披露宴がはじまった。
プロのカメラマンをたのんでいなかったので、おれと妹Mはカメラ係。一眼レフとデジカメで撮りまくった。
埼玉の叔父も一眼レフデジカメやビデオカメラを持ってきてくれたし、新郎の親族も8ミリのビデオを回してくれていた。友人たちもカメラを持っていた。みんなでいっぱい撮ったから、プロには負けるかもしれないけど、きれいに撮れてる写真も何枚かあるだろうと思うよ。
あとは、両親と分担して、妹Mとペアを組んで各テーブルをあいさつしてまわった。
そんなふうにばたばたしていたので、ゆっくり料理を楽しむことはできなかったけど、夜のライブのことが気がかりで緊張していたので食べ物がのどを通る状態じゃなかったし、酒飲んで酔っ払ってる場合でもなかったので、それでよかった。
新郎の中学時代の友達たちの余興が傑作だった。新婦を狙う4、5人の悪者がひとりずつおもちゃのピストルを手に新郎に向かって行くんだけど、全員新郎のピストルによって退治されてしまって、めでたしめでたし! っていうたいしたことのない芝居なんだけど、恥を捨てて大声で元気よくやってるから、ばかばかしいけど思わず笑わされてしまうという、気持ちのいいものだった。

披露宴も終わりが近づき、新婦が両親への手紙を読んだ。おれはそのときカメラ係をしていたんだけど、やばい、こみあげた。涙のせいで、カメラのファインダーが見にくくてしかたがなかった。両親も泣いてた。妹Mも。

そんなかんじで、披露宴は無事に終了した。
あとで聞いた話だが、スピーチをしてくれた新婦の勤務先の上司が、スピーチ後ほっとしたところでたおれてしまったらしいが、少し休んで回復したとのこと。大ごとにならなくてよかった。すごく緊張していたらしい。妹のためにストレスを感じさせてしまってすみませんでした。どうもありがとうございました。

時刻は16時になろうとしていた。両親と親戚たちは横浜の実家にひきあげた。
16時半から2次会会場で、演奏の音あわせが始まる。着替えをして、大荷物を持って、妹Mといっしょに徒歩で移動開始。高まる緊張で胃がおかしかった。披露宴の食事の後に薬を服用していたが、極度の緊張には効果は期待できないのだろうか。

(7月8日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その3】 7月8日(月)

(7月7日のつづき)

きのうとおとといの日記を見た何人かの読者から「長い! 読む気がしない!」という文句が来ているが、そんな文句を気にしていては日記など書けない。日記は、ネタがないときやエネルギーがないときは1文で終わらせる日もある。書きたいことがいっぱいあるときは自然と長くなる。これはしかたない。今回は、家族の結婚式という大イベント開催に加えて、所属バンドのライブもあったので、ネタは山ほどある。これでもポイントをしぼってだいぶはしょって書いているつもりだ。予告しておくけど、これぐらいで長いなどと言ってもらっては困る。まだまだつづくぞ。だいたい、イレイザーのライブがまだ始まっていないじゃないか!
ここ数日の日記は、おもしろいネタがあって読者にも楽しんでもらおうと思って書いているわけではなくて、おれにとっての大事件があったので、それについての記録を残しておこうとの考えのもと書いています。だから、読む気しない場合は読まなくておっけーです。

さて、7月6日の妹SとだんなさんTの結婚パーティーでのライブに向けて、イレイザーのメンバーは、主にバンドのメーリングリストを使って連絡を取り合いながら準備を進めてきた。
そこでのメールのやりとりも記録に残しておきたいので、転載します。
すごい数のメールのやりとりがあったけど、きょうはその第1弾。

イレイザーメーリングリスト 横浜ライブ2002に関するメールやりとりの記録 その1

(7月9日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その4】 7月9日(火)

(7月8日のつづき)

ライブ準備のメールやりとりはまだつづきます。
みんな多忙だから、電話での打ち合わせはほとんどやらなかった。ていうかできなかった。

イレイザーメーリングリスト 横浜ライブ2002に関するメールやりとりの記録 その2

(7月10日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その5】 7月10日(水)

(7月9日のつづき)

演奏打ち合わせのメールやりとりは、きょうのっける73通でおしまい。
本番前夜まで、ああでもないこうでもないとやってたなあ。

イレイザーメーリングリスト 横浜ライブ2002に関するメールやりとりの記録 その3

次回の日記から、いよいよ結婚式2次会をレポートします。

(7月11日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その6】 7月11日(木)

(7月10日のつづき)

7月6日16時25分。2次会会場の前に着くと、バンドメンバーはすでに集合完了していた。みんなすげえなあ遅刻なしかよ気合はいってるなあ。今回は前日または当日のリハーサルができなかったから、会場での短時間の音合わせでなんとかしないとやばい! って、メンバー全員が思っていたんだろう。そう、たしかに、最後にやったリハーサルはこの前の日曜日なので、これだけ時間があくとはたしてみんなの呼吸が合うかどうかかなり心配だった。これからやる音合わせはたぶん10分ちょっと。そのわずかな時間で感覚をとりもどさないといけない。

バンドメンバーに軽く結婚式の報告をしたり、きょうのライブの流れを確認したり、新郎から頼まれている、ギター引き語りのコーラス部分を聴いて覚えたりしていた。
約束の16時30分を過ぎても入場OKの声がかからないので、じれったくなって「まだですかー」と入っていった。ぼちぼち始めてもいいよとのこと。

新郎新婦には演奏曲を本番まで秘密にしておきたいので、当人たちが到着する前に音合わせを済ませなければならない。あせりながら準備にとりかかった。
あてにしていたギターアンプが故障してしまったらしく、ステージに置いてあったのは、使わせてもらう予定だったものと機種が変わっていた。ちょっと残念。文句言っても仕方ないので、あるものでなんとかセッティングをした。
きょうイレイザーが演奏するのは4曲だが、すべて通して合わせる時間はない。2曲を、1コーラス、2回づつ、ミキサー担当のお兄さんにアドバイスをもらいながらやった。あとは本番でドジをしなければなんとかなるかも! というところまでいけたような気がした。
よしリハーサルおわり。次のバンドにゆずろう。とバタバタしていたら新郎新婦到着。イレイザーのリハーサルを彼らに聴かれることはなかった。計画どおりである。たいしたことじゃないんだが、しめしめと思った。バンド全員が、そう思っていたはず。

ほかの3バンドが、せわしく次々に音合わせをした。その間おれは、ステージとミキサーの間に立って「はいじゃあ1コーラスいってみましょう!」とバンドに声かけたり、ミキサー担当の方に「バランスはいかがですかー? アドバイスくださーい!」と叫んだりしてしきらせてもらった。
妹のパーティー成功のために準備をてきぱき進める頼りになる兄貴を演じていたが、そんなのは芝居で、ほんとのところは、敵のバンドたちの演奏をみて弱点をさがし、イレイザーが勝つための作戦を練っていたのだ。
だけどどのバンドも、イレイザーのいんちきくさい演奏よりしっかりしたものにきこえた。
……。なんてことだ!

17時半すぎ、なんとか音合わせ終了。「じゃあみなさんお待ちですので入場してもらいまーす!」とパーティーの受付担当。出席者たちがぞろぞろと入ってきた。まもなくパーティがはじまる。

(7月12日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その7】 7月12日(金)

(7月11日のつづき)

パーティーが始まった。あとできいたところ、出席予定者は80人だったが、それを超える数の方々が来てくれたらしい。大勢に祝ってもらって幸せだったね!

司会者登場。「みなさんこんばんは!!」の第一声に、「こんばんはー!!」と答えるみんなは、酒を飲む前からもう酔っ払ってるみたいなハイテンション。特に、新郎の学生時代の仲間や職場の仲間が威勢がよくて元気。この雰囲気ならイレイザーライブは成功するかもしれない、とちょっと思った。イレイザーのド下手演奏で喜んでもらうためには、酔っ払って聴いてもらう必要があるんだ。しらふで聴いたら、あまりの下手さで気持ちがさめちゃうおそれあり。

新郎新婦入場、乾杯と続いた。みんな盛り上がっていて、いい雰囲気だった。
イレイザーの出番はパーティースタートから30分後の予定。開演が少々遅れたので、乾杯10分後にはもうステージに行って準備にとりかからなければならなかった。みんなまだ酔っ払ってない時間帯だから、うまく盛り上げられるかどうか心配だ。

スタンバイOK。司会者がイレイザーを紹介してくれた。
いつものイレイザーなら、ここですかさず1曲目をぶちかますところだけど、今回はいつもとやり方を変えてみた。まずおれのしゃべりから始めた。司会の紹介直後にバーンと演奏を始めちゃうのは、たしかにインパクトがあり、決まればかっこいい。反面、みている側にしてみれば、いったい何がはじまったんだ? とあっけにとられている間に1曲おわり、てな感じになってしまうことがあった。という今までの経験をふまえて、今回は、進行役をおれにやらせてくれと事前にメンバーに頼みこんで、半ば無理やり、おれのやりたいようにやらせてもらった。

さっきの司会者と同じように「みなさんこんばんはー!!」と元気よく言ってみたら、案の定みんな「こんばんはー!!」と返してくれた。いいかんじ。妹とだんな様のお祝いに集まってくれたお礼、自己紹介とバンドの紹介をして、1曲目に突入。「イレイザー・イズ・カミング!」ほんとはPotshot is Coming! なんだけど、いいのいいの。イレイザーのアレンジで、本物よりかなりださい仕上がりになっている。
1曲目が終わったら、拍手と歓声。うれしかった。興奮状態で、そのままたてつづけに2曲目をコール。「続けていっちゃいます。ビー・アライブ!」
以上2曲は、何度もライブでやってきたので、メンバーの演奏にも余裕が感じられた。おれも、心地よい緊張の中で興奮していた。だいたい思ったとおりの演奏ができて、大きな失敗もなかったと思う。

オープニングは成功したようだった。盛り上がって、会場はいい雰囲気になってきた。
おれは、用意していた原稿どおりのMCをした。ここで、今回は参加できなかった札幌在住のイレイザーメンバーPからメンバーへの電報が読み上げられて、さらに盛り上がった。

新郎に贈る曲を1曲。新郎には、Are You Gonna Go My Way (Lenny Cravitz)を贈ろうと思ってスタジオで練習していたのだが、何度やってもかっこよく決まらない。これじゃはずかしいよーとメンバーと検討して、別の曲に変更した。ノリのいいラモーンズの曲だ。「ドゥ・ユー・リメンバー・ロックンロール・レイディオ!」これも何度か人前で演奏したことのある曲なので、気持ちに余裕をもって楽しく演奏できた。
おれの失敗がひとつ。曲の途中、バスドラムにくっついているカウベルをたたこうとして、あ!! と思った。カウベルがない!! おれ、地べたに置いたままセットしわすれてた! ぎゃー! 瞬時に判断してタムタムを代用し、なんとかなった。まあ、あそこはどうしてもカウベルじゃないといけないわけじゃないし、あとできいてみたら、メンバーのうち何人かはカウベルが鳴らなかったことに気づいていなかった。
新郎ははたしてこの曲知ってたのかなあと思って、演奏が終わったところでたずねてみたら、きいたことはある、と言っていた。よく知っている曲をめちゃくちゃな演奏でやるよりは、この曲を選んで正解だったのかもしれないと思った。

最後は新婦に贈る曲。ギターとベースのチューニング、シンバルの交換の時間を使って、おれ以外のメンバー4人から新婦へ、花束が贈られた。ありがとうね!

さてとうとう、問題の曲を演奏するときがきた。おれが曲名を言った瞬間、その曲は始まっちゃうんだ。うまくいくんだろうか。この曲、スタジオ練習では、完璧にフルコーラス通せたことは一度もなかった。どうなるか、やってみないとわからない。メンバー全員、緊張と不安が最高潮に達していたと思う。おれもすげーどきどきしてた。
おれが「Sにはこの曲を贈ります……ウォーク」と言ったとき、Sが「えー」と驚嘆の声を発するのをきいた。ざまあみろ思い知ったかこれがイレイザーだ! と思った。そしてウォークは始まった。
ウォークの出来は……どうだったんだろう。お世辞にも、うまい演奏だったとは言えない。でも、Sへのはなむけとして、兄貴とその仲間が下手ながらもほんとに精一杯演奏していることがSに少しでも伝われば、それでいいと思っていた。
ヴォーカルのUがやけに気合の入った歌いっぷりで、おれはドラムをたたきながら、あいつやるじゃん! と思っていた。サブヴォーカルのKも楽しんでほえていた。ギターも問題なかったんじゃないかな。ベースは、ちょっと間違えてた。おれは「M!ちがうよ! もう1回くりかえしだよ! 気づいてくれ!」と思いながら続けていたが、すぐに気づいたようだったのでほっとした。大失敗したのはおれだった。曲の後半、ギターソロの途中で、左手のスティックが手を離れ、前方にすっとんでいってしまい、ドラムの音が止まってしまった! おれは「ああ!!」と叫んだ。おれの異変に気づいたUが、足元に落ちているスティックを拾い、すばやくおれに手渡してくれた。これがギターソロのときじゃなかったらUはそこにいなかったし、スティックが落ちたのがUの足元だったのが不幸中の幸いだった。曲はなんとか中断することなく、エンディングまでやりきった。
すごい拍手と声援だった。ものすごくうれしかった。うまくいかなかった点はいくつもあってくやまれるけど、やれるだけのことはやったので、満足だった。

おわった…。と思ったのもつかの間「アンコール! アンコール!」とみんなが声をかけてくれた。アンコールの曲なんて用意していなかったが、レパートリーの中から、1分半ほどの短いのをやらせてもらうことにした。「ラスト・カレス」を気分よく演奏して、イレイザーライブ終了。ありがとうございました。

Sのところに行って「ごめん、スティック飛ばしちゃったよー」とあやまり「ウォークってわかった?」ときいたら「わかったよー! びっくりした! まさかパンテラやると思わなかったよー。かっこよかった!」って言ってくれた。
努力した甲斐があった。イレイザーのライブは大成功だったんだよ!!

(7月13日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その8】 7月13日(土)

(7月12日のつづき)

少し時間をおいて、新郎新婦プラスイレイザーでの演奏。
新郎がギター&ヴォーカル、新婦がドラム、イレイザーのHがギターでMがベース。KとUはコーラスで、おれはタンバリン。曲はKiss「Rock & Roll All Nite」。明るい調子のノリのいい曲だ。
演奏は、大きな失敗もなくうまくいったんじゃないかな。なにより、新郎新婦がなかよく演奏している光景がほほえましかった。みているみんなも大喜びだった。

続いて、Sの高校生時代のバンドの登場。
ギターとキーボードは来てくれたが、ベーシストとヴォーカリストが出席できなかったため、新郎がベースで参加、Sがドラムをたたきながら歌った。たたきながら歌うなどというおれには到底できない器用な芸当をやるSを見て感心した。
曲はSheryl Crow「Soak Up the Sun」。一生懸命やっているのが伝わってきた。演奏も、練習が不十分だったという割にはうまかったと思う。ていうか、演奏うんぬんではなく、女の子バンドはかわいくていい。
おれはカメラ係としてあちこち動いて、撮りまくった。
この高校バンドのふたりにはパーティー前に声をかけて、イレイザーメンバーと同じテーブルにいっしょに陣取っていた。きいたところ、どちらも独身だった。気持ちにもう少し余裕があればゆっくり話をしてもう少しお近づきになれたかもしれなかったのに、ばたばたしてて、そんなふうにできなかったのが残念だった。

最後は、新郎と、職場の仲間の2人で、アコースティックギター2本でDef Leppard「Two Steps Behind」を新婦に捧げてくれた。
すげーがんばってるんだけど、練習不足か、出来はいまひとつだったかな。
新郎からたのまれていたコーラス部分はとりあえずイレイザーメンバーで絶叫しといたけど、どうだったんだろう。

以上4プロジェクトの演奏が、2時間ちょっとの間に行われた。
演奏以外の時間は、大ビンゴ大会と、歓談だった。要するにこのパーティーは、演奏大会だった。おれやおれの仲間はすごく楽しんでいた。新郎新婦も楽しめたようだった。だが、もしライブにまったく興味のない人が出席者のなかにいたとしたら、もしかしたらたいくつな時間だったかもしれない。まあ、出席者全員が満足できるイベントを開催するってのは不可能に近いし、主役の新郎新婦がよかったと思えるイベントになったようだったから、このパーティーは成功だったと思う。
幹事、司会、演奏してくれたメンバー、パーティー出席者、会場のスタッフの方々に深く感謝します。

パーティー後、新郎と話した。
きょうは、式や披露宴よりもパーティーのことが気がかりだったようで、無事に終わった今、疲れたけどほっとしたと言っていた。その気持ちはおれも同じだった。

映像や音の記録について。
イレイザーのHが、ビデオカメラを持ってきてくれた。遠くからギターとエフェクターとビデオカメラを持って電車で参上するのは大変だったと思う。どうもありがとう。
この機械で、すべての演奏を録ってくれている。
もうひとつ、先日おれが買ったMDウォークマンは、イレイザーの演奏と最後のアコースティックギター演奏の2つしか録音できなかった。この失敗の原因はおそらくおれの操作ミスによるもの。がっかり。
以上2つの音源をもとに、今回の演奏大会のCDを作る予定。

その後は、イレイザーのメンバーと反省会をしてもよかったんだけど、もうきょうのおれにはそんなエネルギーは残っていなかったので、解散することにさせてもらった。
新郎新婦は今晩はホテルに宿泊。妹Mは友達と帰ると言うので、おれはひとりで車に乗って、実家に向かった。

疲れてぼーっとした頭で、ああ終わったんだなあ、よろこんでくれたみたいでよかったなあと考えながら運転した。この2ヶ月の準備期間はほんとに大変だったけどがんばってよかったなあなどと考えたら、なんだかわからないけど涙が出そうになった。
道に迷ったりしながら、実家にたどり着いた。

(7月14日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その9】 7月14日(日)

(7月13日のつづき)

えー、ずいぶん長くなりましたけど、まだ7月6日の夜です。

実家には、親戚のおじさんおばさん5人が泊まりに来ていた。せまい家なのですごい人口密度だ。
まだ起きていたおじさんおばさんや両親、ちょっと寝て元気になって起き出してきたおじさんとおしゃべりをした。ここでのおしゃべりの内容もおかしかったので、そのうち日記のネタにしよう。
へとへとで食欲なかったけど、きょうはちゃんとした食事ができなかったので、用意してあった弁当を食べた。けっこうな値段のする弁当らしいが、これがちっともおいしくなかった。それは全員同感だったらしく、母は、あの店は二度と使わないと言っていた。おれもそれが得策だと思った。

シャワーをあびた。なんかほっとした。さて寝るとしようか。おつかれさま、おれ。
朝うちを出た後に、だいじな薬たちを持ってくるのを忘れたことに気づいたと書いたけど、もちろん睡眠薬も持ってきてなかった。でも今晩はさすがに疲労がすごいので、薬がなくても問題なく眠れるだろうと、ふとんにもぐった。
だけどなかなか眠れなかった。ふとんの中でじっとして目をつぶると、頭の中でWALKのイントロが始まるのだった。ここ数週間はうちにいても会社の行き帰りもひっきりなしにWALKを聴いていたし、ふとんに入ってからも頭の中でWALKのフレーズを何度もくり返してドラミングをイメージした。それだけこの曲の自分のプレイには自信がなかったから。暇さえあればWALKをリピートするという習慣からは、ライブがおわった今晩も逃れられないようだ。うーくるしい。
頭の中でWALKが流れる苦しみから逃れるのには、その後1週間ぐらいの時間を必要とした。
いや、WALKはだいすきな曲なんだけど、いつでもどこでも頭の中で流れ出すのは苦しいもんだぞ。

(7月15日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その10】 7月15日(月)

(7月14日のつづき)

やっぱりうまく眠れずくたくたの状態で7月7日日曜日の朝。
早起きのおじさんおばさんたちが居間で盛り上がっている声が聞こえてきて気になって、寝続けるわけにもいかず、起きた。そんで、ばか話にちょっと加わってみたりした。

6人の来客のうち4人は、これから千葉の親戚のところに行くとのこと。
妹Mは用事があって出かけるらしいので、おれが4人を横浜駅まで車で送った。道路はすいていて、片道30〜40分でこなせた。

それから、うちに残っていたおじさんや父のパソコンとおれのパソコンをつなげて、デジカメ写真の交換をした。
昼食後、おじさんおばさんを最寄の駅まで送り、うちにいるのは父と母とおれだけになった。
おれはやっぱり疲れがひどくてつらかったので、昼寝をすることにしたが、やっぱりふとんに入るとゆうべと同じ症状に悩まされた。無理やり数時間眠ったけど、起きたときもどっと疲れていた。

最近うちの実家ではケーブルテレビ回線のインターネットを契約したらしく、これまで使っていたプロバイダとの兼ね合いについて悩んでいたようなので、父に、POP Before SMTPについて、ぼーっとする頭で熱く講義したけど、はたして理解してくれたんだろうか。

きのうの大イベントが大成功に終わったことがどれだけうれしかったか、この数ヶ月おれがどんな思いで取り組んできたか、父や母には話したことがなかった。
妹Sのめでたい日を思いっ切り盛り上げてあげたいと思うおれの気持ちは、誰にも負けていなかったと思うこと。日記にもさんざん書いたが、今年に入ってずっと体調が思わしくなくて、そんな中、ときには体に鞭打つというのは大げさだがけっこう無理して取り組んできた面もあったこと。ライブでの選曲に関しても、Sが間違いなく喜んでくれる自信があったし、イレイザーにとってはけっこう難しいその曲をおれが提案したとき、メンバーたちは文句ひとつ言わずOKしてくれ、猛練習してくれたこと。そんな仲間を持っているおれは幸せだと思うこと。そうやって準備してきた結果、残念ながら自分たちでは決して納得のいかないボロボロの演奏だったにもかかわらず「かっこよかった」「ありがとう」と言ってくれたSの言葉がすごくうれしかったこと。
父と母にそんな気持ちを話していたら、神経がつかれて情緒不安定だったことも手伝って、泣けて泣けてしかたがなかった。Sが結婚してさびしいとかっていう気持ちはこれっぽっちもなくて、ただ、今回のイベントに向けてのおれとバンドのメンバーの努力が無駄じゃなかったことと、終わってほっとした気持ちが一気にあふれ出しちゃった感じだった。かっこわりー。

おれが小学生で妹が幼稚園生のころだったと思う。電車の座席におれと妹たちが後ろ向きに座って窓の外の景色を楽しんでいたときのこと、あいていた窓を閉める閉めないという揉め事がおれとSの間で起こり、おれが無理やり窓を閉めたところ、Sの指が窓に挟まってしまうという事件が起きた。
Sの指は大怪我ではなかったものの、怪我の後遺症が残るかもしれないと言われていた。それについてはずっと気になっていたのだが、今まで確認する機会がなく、Sの指はどうなんだろうと母にきいたところ、母は、後遺症なんてないよと答えた。よかった。S、あのときはごめんな。

そんな話がきっかけで、父や母と昔の話をいろいろした。
母が入院して双子を出産したころ、おれは、原因不明の発熱や嘔吐が何日も続いて周りの人たちを困らせたらしい。妹が生まれたことによって、おれが独り占めできていた母親がこれからはそうでなくなってしまうことがいやだったのかもしれない。そのときのおれは2歳11ヶ月だが、そのころからおれは不安や緊張によって体調をくずしてしまう性質だったようで、それは今でもそうだ。さすがにそのころの記憶はかなり薄れているが、入院中の母に伯母といっしょに会いに行ったときに持っていったお菓子は覚えている。ブルボンのルマンドとホワイトロリータである。そこでおれは初めてふたりの妹と対面したらしいが、それっきり、おれは病院に行きたがらなくなったらしい。妹の誕生という現実をすぐには受け入れられなかったんだろう。
母と妹たちが退院してうちに来てからも、おれは、妹たちのベッドに近づこうとしなかったとのこと。でもすぐに慣れたというか受け入れたのだろう、数日後にはかわいがるようになったらしい。でもこのへんはまったく覚えてない。次の記憶は、妹ふたりが仰向けにならんで寝てミルクを飲んでいるとき、おれは両手でひとつずつ哺乳瓶を持ってあげていた場面。
妹との思い出を語りだしたらきりがないのでこのへんにしておく。まあ、いろいろあったよ。

この結婚で一番さびしい思いをしているのは、双子の妹のMだろう。本人もそう言っていた。
けんかもしょっちゅうしてたけどほんとに仲のいい姉妹だったし、29年間なんでもいっしょにやってきたのに、突然いなくなっちゃったんだもんな。
さびしくなる気持ちは当然だけど、いなくなっちゃったといったって死んじゃったわけじゃないんだし、すみかも近くなんだから、たいしたことないよ。それより、自分も幸せな結婚をめざしてがんばれ。

(7月15日につづく)


【イレイザー横浜ライブ2002 その11】 7月16日(火)

(7月15日のつづき)

今回のライブレポートはかなりの長編になってしまいました。
もうだいたい書きつくせたと思っています。省略した小ネタは、今後機会があるごとに書きたいと思います。
最後に、ライブ後にかわされたメールのやりとりをのっけて、終わりたいと思います。

イレイザー横浜ライブ2002終了後のメールやりとりの記録

全11回のレポート内容について、不適切な表現や、足りない点、質問などがありましたら、なんでも言ってください。
ここまで読んでくれたかたに感謝します。どうもありがとう。

(連載おわり)


【1周年】 7月17日(水)

お礼がおくれてすみません。
D.I.E. Japanは、先日7月9日、めでたくオープン1周年を迎えました。
これは、読者のみなさまのあたたかいはげましのおかげだと、本当に感謝しています。いつもどうもありがとうございます。

それから、おれがこうやって日記を書き続けていられるのは、いっしょに書いてくれているゆうこしずかががんばってくれているおかげでもあります。ふたりとも根性あるから、おれみたいに長期間更新なし! っていうふざけたことをせずコンスタントに書いてくれるので、おれは安心してさぼれます。おれがさぼってもふたりのおかげでサイトは常に更新され続けています。ていうか、おれの日記なんか読まずにゆうこやしずかの日記目当てにこのサイトを訪れてくれているかたもいます。それはそれでおっけーです。ありがとう。

まだいろいろ考えていることがあるので、今のところはD.I.E. Japanをなくす予定はないし、それどころかどんどん進化させていくつもりです。
今後もよろしくお願いします。


【模倣犯】 7月18日(木)

おとといまでだいぶ長いライブレポートになったけど、その間にほかのネタがだいぶたまっている。
まずは映画をみた報告をやっつけちゃおうかな。

7月10日、映画館で「模倣犯」をみた。つまらなかった。
けっこう期待してたんだけど、なんだよこれは! とがっくりきて帰った。台風接近中の雨の中、沈んだ気分でうちに帰る。最悪。
もう日本の映画に期待するのはよそうと思った。
一点書くとすれば、木村佳乃はまあまあいい演技をしていたと思う。


【アンブレイカブル】 7月19日(金)

レンタルビデオで借りて「アンブレイカブル」をみた。おもしろくなかった。
なんかとんでもない、度肝を抜かれるような結末を期待してみていたからかもしれない。
あちこちのホームページでいろいろ書かれていたが、カメラのアングルや音の表現で「このシーンなんかすごいなあ」てのがところどころにあったが。それだけ。


【ロミオ&ジュリエット】 7月20日(土)

テレビでやっていた「ロミオ&ジュリエット」をみた。おもしろくなかった。
途中で何度もチャンネルをかえようと思ったけど思いとどまったそのわけは、おれは大学の文学部英文学科を卒業しているというのに、シェイクスピアの代表作品である「ロミオとジュリエット」ってどんな話なのか知らなかったから、これを機会に知っておこう! という思いがあったから。
現代風にアレンジされ、舞台や背景もも原作とはだいぶ違うんだとは思うが、だいたいこんな話なんだとつかめただけでも収穫だったのかもしれない。それにしても、シェイクスピアの書いた台詞はすごくくさいので、みていてさめてしまう。やっぱりこのような映画にしたのは失敗だったんじゃないかなあと思った。


【鬼教師ミセス・ティングル】 7月21日(日)

深夜にテレビで放送していた映画「鬼教師ミセス・ティングル」をみた。
おもしろかったというかなんというか、微妙。つくりがちゃちな感じがした。制作費たいしてかかってないかんじ。
でも、ストーリーはばかばかしくておもしろいので、この先どうなるのかなあと気になって、寝なくちゃ寝なくちゃと思いながらも最後まで見てしまった。
一度みればもうおっけー。もう一生みなくておっけー。


【トラフィック】 7月22日(月)

レンタルビデオで借りて、映画「トラフィック」をみた。まあまあおもしろかった。
裏切りの連続で、わけわからなくなりながらみた。
アメリカでのシーンとメキシコでのシーンとで、映像の色合いや雰囲気を変えてくれていたのが親切だった。おれのようなバカには、そんなふうにでもしてくれないと混乱して、あっという間に話がわからなくなっちまう。で、ビデオの巻き戻しをしまくる。映画館だとそうはいかないから、バカはこの映画はビデオでみるべきだ。
機会があったらもう1回みてもいい。


【ハッサクオペラ つづき】 7月23日(火)

(6月25日のつづき)

7月14日(日)に、6月25日に書いた、妹Mも監督として参加しているオムニバス映画、ハッサクオペラをみに行った。中野ZEROという、行ったことのないホールに行った。
お客さんは、いっぱい来ていた。M、よかったね。
8つの作品がくっついていて、一つ目の話の最後が、次の作品のオープニングにつながるという、凝った構成になっていた。8作とも、一生懸命作っているのが伝わってくる作品だった。身内だということを差し引いて判断しても、Mの作品は8作中1番か2番の出来だったと感じた。本人はあまりいい出来ではないと言っていたけど、まあまあの作品ができていたと思う。一瞬出てきた妹Sもいい感じに演技できてたし、協力者のスーパーが流れるのを見ていたら父の名前が出ていた。そういえば、編集のため父のパソコンを借りたりして世話になってたもんな。
M、これからも、映画づくりがんばってくれ。応援してるよ。できる協力はさせてもらうよ。


【ホワット・ライズ・ビニース】 7月24日(水)

レンタルビデオで借りて、映画「ホワット・ライズ・ビニース」をみた。すげーこわかった。
どこがどうこわいかってのは、これからみる人のためを思って書かないことにする。
こわいだけじゃなくて、いい作品で、すきな作品だった。おれの映画ランクのベスト10以内に入りそうだ。
DVDプレーヤーを買ったら、この映画のソフトを絶対買う。でもひとりでは絶対みない。抱きつかせてくれるだれかといっしょにみる。


【By The Way】 7月25日(木)

RED HOT CHILI PEPPERSのニューアルバム「By The Way」が発表されて、2週間たった。


RED HOT CHILI PEPPERS 「By The Way」 (2002)

発売日前後は、仲間たちとこんなメールのやりとりをした。

7/9
(たかまさ)
アルバムあした発売だな。今晩買えるかな。
オフィシャルサイトでアルバムタイトル曲のビデオ見たけど
なかなかクールでよかった。
アルバムは、そこそこ期待しておこう。
いつのまにかフジロック出演が決まってたんだなあ。
おれは元気ないから行かないけど。

(H)
ただいまうちの会社ではRHCPがかかってます。

(たかまさ)
指令。フルボリュームにせよ。

(K)
割と和む曲が多くありません?

(H)
レッチリってあんなだったっけ?という感じ。

(たかまさ)
指令。なごんでいると見せかけて、突然大暴れせよ。


7/10
(たかまさ)
昼休みに近所のCD屋に買いに行ったら「きのう入荷してたのよ。みんなきのう来たよ」っておばちゃんに言われた。

(K)
そうです。新譜は発売日の前日から店頭に並びます。

(たかまさ)
そっか。フライングはせいぜい前日夜からだと思ってた。
拾い聴きしてみたけど、思ったとおり元気がない。
こいつらじゃないとできない曲ってのが少ないように感じた。
聴き込んだら感想も変わるかもしれんが。

(K)
『レッチリがバック・アップしたジョンのソロ・アルバム』という切り口で聴くのはどうでしょ?

(たかまさ)
それでもいいかもね。だがアンソニー節が減るのはさびしいことです。

で、2週間ほど聴きこんでみた。

  • 17曲、トータル72分34秒。今までの彼らのアルバムでは最長じゃないかな。
  • オープニングのアルバムタイトル曲は、めちゃくちゃかっこいい! おとなしいパートと爆発するパートが交互に来て、うまい展開。ジョンのコーラスのフレーズが絶妙。
  • アルバム全体の雰囲気は、前作「Californication」の続編て感じ。だが、1曲1曲の出来ばえはさらによくなっていて、バンドがまた一歩成長したことを感じさせてくれる。
  • ジョンのコーラスが入った曲がすごく多い。アンソニーのヴォーカルとの調和がよろしい。
  • アンソニーの声、おれやっぱり大好き。最高。
  • 11月のライブに期待。


CDについていたステッカーは、ノートパソコンに貼ってみた。


【医学博士曰く】 7月26日(金)

体調はあいかわらずで、あんまり思わしくない。
なーんにもやる気しない日もある。すべてめんどうで、だるくて、体が動かない。軽い鬱症状だと思う。
ちゃんと薬を飲むことをさぼると、そんなふうになるんだ。

こんな本を見つけたので、読んでみた。


高田明和著 「『うつ』依存を明るい思考で治す本 〜クスリはいらない〜」

薬を飲むのはよくない。脳によくない。歳をとってからの副作用も考えられる。薬を飲むな。肉を食え。
努力しろ! がんばれ!
という内容の本だった。

くそくらえ! なんもわかってないよこの人。きっと、このつらさを経験したことないんだよ。
おれだって好きで薬を飲んでるんじゃないよ。副作用があることだって知ってる。でも薬が必要なときだってある。頼ってるんじゃない、利用してるんだ。
鬱に悩む人は、この本を読まないほうがいいと思います。意味ありません。


【TOEIC対策本】 7月27日(土)

(6月26日のつづき)

あしたは2度目のTOEIC受験。
マイペースでてきとうに勉強しようと思って、先日とりあえず対策本を1冊買った。


小池直己著 「5時間で、最低でもTOEICテスト600点」

だが、1ページも読まずに前日のきょうを迎えている。いくらマイペースといっても、ひどすぎ。やる気あんのかおれ!
で、きょうも、この本を1度も開くことなく、寝る時刻が迫ってきた。
本のタイトルによれば、5時間やればいいんだから、あしたの朝からやっても間に合う。試験は午後だ。

(7月28日につづく)


【TOEIC受験2回目】 7月28日(日)

(7月27日のつづき)

TOEIC受験。2ヶ月前に続いて2度目の挑戦。
対策本は結局、会場に向かう電車の中で2ページほど読んだけど、まったく頭に入ってない。5時間でこれを頭にたたき込むなんて無茶だ! いんちき本だ! まあ悪いのはおれの姿勢だが。

今回は前回と違って出題の形式がわかっていたので、その点でのとまどいはなかった。その分で多少の得点アップが見込めるかな。だけど、勉強をちっともしてないんだから、脳みそは2ヶ月前の受験時と同じか、少しバカになってるはず。そんな要素を総合して考えると、結果はたぶん前回と同じぐらいになるでしょう、と予測できる。
結果が出たら報告します。

(8月28日につづく)


【Floored】 7月29日(月)


SUGAR RAY 「Floored」 (1997)

  • SUGAR RAYのアルバム「Floored」を買った。
    以前聴かせてもらったことがあって、これはいいと思ってたんだけど、これだと思って買ったアルバムは1999年の作品「14:59」で、あれ? これじゃない! 買いなおしだ! と思ってから何年もの月日が流れた今、やっと買えた。
  • 14曲、トータル47分27秒。長すぎずつかれない。
  • 日本タイトル「シュガー・レイのアメリカン・ドリーム'97〜爆走街道まっしぐら、俺らに勝る敵はナシ!」これははたして必要だったのだろうか。いらないと思う。だって、ばかみたいじゃないか。ばかっぽいイメージを狙ってるのか?
  • 内容は「爆走街道」って感じではない。何度か聴くとくせになる。おれはもうくせになってる。
  • 彼らは2001年にもう1枚アルバムを出している。それも買わなくちゃな。

【DISCO NIGHTS】 7月30日(火)


DISCO NIGHTS (2002)

宣伝文句を読んで思ったこと

  • 踊りつくせるスーパー・ヒットが16曲!! 最強のディスコ・ヒット・コンピ登場!!
    (なるほど)
  • 曲目を見ただけで心が躍る永遠不滅の傑作ダンスクラシックス16曲をギュッと詰め込んだ70分!!
    (くどい)
  • 心も躍るし体も踊る
    (なにがなんでも躍らせたいようだな)
  • 朝から聴いても楽しいです!!
    (わかったって!)

文句を言いつつも、いいもんはいい。ほしかった名曲がいっぱい入ってた。


【バイオリンリサイタル】 7月31日(水)

きょうはしずかといっしょに行動したので、ドキドキダナーの文章を拝借して書いちゃおう。

今日はあまり興味が無いバイオリンリサイタルに強制的に行かされました。

おれはバイオリンには興味はそれほどないけど、うまいバイオリニストの演奏ってのはどんなもんなのかなあと、冷やかし気分で行きました。

そして隣の席には「たわし。」のたかまさがいるよ。

そして隣の席には「ドキドキダナー」のしずかがいるよ。

たかまさは「おれ、爆睡するからね!ホント爆睡するよ。」と隣の私を気遣ってくれてなのか何度も言っていました。

おれは、飲んでる薬のせいで眠くなるに決まってるので、なんの気遣いもなく「たぶん寄りかかって寝るから、そのときは肩を貸してね」と言いました。

そしてその結果、爆睡っぷりは私も負けておらず、結構シーンと静まり返っているホール内で、持ってるものは落とすし(落ちた音にビックリして起きた)寝言は言うしで、自分でも感心してしまいました。

しずかはおおあばれでした。なんか落としてばらまいておれの安眠をさまたげるし、寝言でいやらしいことは言うしで、こまったお方だと思いました。

まとめ
・バイオリンリサイタルは、よく眠れる。
・しずかはあばれんぼう。


6月 8月