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空手部(その3)

2002/10/28 32TERU



高1の夏、友達が練習中に逃亡した。
道場のまわりを捜索すると、道場の近くのミゾで彼が倒れていた。そして彼は正確に腕を骨折した。
その日から骨折が直るまでの間だけ、彼の性格は明るくなり、元気に部活を休んでいた。誰の目から見てもあきらかだった…。

* * * * *

顧問の先生を除いて、道場で一番偉いのは主将だ。
しかし、最も強かったのは主将ではなく、無口な裏番長として君臨していた先輩だった。見た目は北斗の拳のケンシロウだった。
私がはじめてその先輩の声を聞いたのは、友達が練習中にカウンターの突きをくらい鼻血を出して倒れたときに先輩が放った

「立て」

のひと言だけだった。

* * * * *

気合いをいれて、友達と練習をズル休みした(一人でする勇気はなかった)。
次の日、後輩が教室まで迎えにやってきた。
「お願いです、練習にきてください。さもないと僕が!」
仕方なく、道場に友達と顔を出した。
道場の入り口では、主将が木刀を持って立っている。私の頭の中はあらゆる言い訳を考えていたが、主将の一言でそれが無意味だと悟った。
主将「つぐないわぁ〜」(木刀の先をこっちに向けながら)
そんな、緊迫した雰囲気に絶えれなくて、友達が「ぷっ」と吹き出してしまった。
この瞬間、私は友達の絶対なる死を確信した&自分が助かった気がした。(爆)
友達は主将に胸ぐらをつかまれ、少し宙に浮いた状態で往復ビンタをバリバリくらった。
そして、私と友達はそのまま、共学の高校の校門の前に連れていかれ(我々は男子校なので)、そこでしばらく「四股づき」をさせられた。


四股づき(しこづき)
立ち方が非常に恥ずかしい。女の子には見せられない。

* * * * *

先輩におつかいを頼まれた。(パシリともいう)
のり弁を買ってきてくれと頼まれたので、ダッシュでほか弁に走った。
無事にのり弁を購入し、先輩にとどけた。

私「押忍、買ってきました。のり弁」
先輩「……」
先輩「俺が頼んだのは 鳥弁 だ」
私「……」(体温がマイナスまで下がる)
私「押忍!」
先輩「なんでだ?」
私「押忍!」
先輩「まぁ、いい」
私「!!!!!」

このとき、なんていい先輩なんだと感激した。

と、思っていたのもつかの間、しっかり午後の組手の練習の時間に、その先輩から上段まわし蹴りをいただいた。押忍。